人獣共通感染症による健康被害リスク
人獣共通感染症とは
人獣共通感染症とは、自然条件下でヒトにも動物にも感染する感染症のことです。病原体は、ウイルス、細菌、寄生虫と多岐にわたります。これらの基礎的・基本的知識を習得し、ジビエ関係者及び第3者の健康に関する安全を確保しなければなりません。 野生動物由来の人獣共通感染症にかかるリスクがある場面は、「捕獲」、「解体処理作業」、「喫食時」があります。
捕獲時の注意事項
捕獲作業中においては、捕獲個体の血液や排泄物などが感染源となり、接触や飛沫などの感染経路を通じて感染します。感染対策として、作業時は長袖長ズボン、ゴム手袋などを着用します。また、電気による止め刺しを行い、出血を回避する方法なども考えられます。
解体処理作業時の注意事項
解体処理作業中には、捕獲時と同様、捕獲個体の血液や排泄物などが感染源となり、接触や飛沫などの感染経路を通じて感染します。作業中はゴム手袋、マスク、長靴などを着用の上、使用器具、機材とともに、適切なタイミングで交換・洗浄・消毒を行うことが重要です。
捕獲時、解体処理作業時ともに、作業従事者自身が、感染リスクと食肉への汚染・拡散を減らすという意識を持ち、正しい知識と技術を身に着ける必要があります。
喫食時の注意事項
ジビエは、生食はせず、肉の中心までしっかり加熱処理してから食べなければいけません。また、調理時には調理器具の消毒を行って交差汚染を防いでください。 ジビエ処理の従事者は、食中毒・人獣共通感染症の発生を防ぐため、第3者に喫食時の注意事項を商品に表示する必要があります。