「食品づくり」という観点での捕獲を
心構え
食肉として販売する場合、個人で楽しむ自家消費とは異なり、汚れた道具を用い、泥だらけの個体から内臓を摘出し、そのまま川水に浸けた個体は、食肉として扱えません。
捕獲者は捕獲技術のほか、衛生管理、異常を判断するための知識や確認する技術を備えておく必要があります。
基本的には、できる限り早く食肉処理施設へ搬入することを考え、林縁部や平坦な場所での捕獲を心がけてください。
捕獲の際には、短時間、かつ苦痛の少ない方法で捕殺し、速やかに放血してください。
捕獲方法
巻き狩りなどの追い込む猟や、⻑時間くくりわな等で捕獲個体を放置しておくことは、不必要な苦痛を捕獲個体に与えるだけでなく、販売しようとする食肉の品質にも影響します。わなを用いた捕獲の場合は、速やかな止め刺しを心掛けましょう。
※詳細は、「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)(厚生労働省)」を確認してください。
Point
「止めさし」と放血
- わなで捕獲した場合、銃や電殺器、その他の方法で止め刺しを行いますが、それだけでは、全身に血液が残ったままとなります。
- 食肉として活用する場合、臭いの元となる全身の血液を排出するため、適切な方法で放血を行い、施設に搬入してください。
- これまでの研究から、どのような方法で捕獲した場合でも、頭を下にし、吊り下げて搬送することでわずかでも全身の血液を排出することが報告されています。