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ジビエ利活用関連情報

Manual

処理活用マニュアル

今、求められる衛生管理

衛生管理の認証・認定制度の必要性

一般的な牛や豚のような畜肉種の衛生管理については、「と畜場法」に則って処理されているため、販売事業者や消費者も安全な食肉として認識しています。一方でシカやイノシシは、と殺された後で、食肉処理施設に搬入されること等から、「と畜場法」の対象ではありません。
シカやイノシシを食肉として処理するには、厚生労働省の「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」を遵守するほか、保健所の許可を得ることができれば、処理、販売をすることができます。許可を取得した後は、各施設事業者の取り組みに委ねられることになるため、第三者機関の衛生認証や認定制度を活用し、他施設との違いをPR することも検討しましょう。

HACCP(ハサップ)

HACCP(ハサップ)とは、「Hazard(危害)」「Analysis(分析)」「Critical(重要)」「Control(管理)」「Point(点)」の5つの単語の頭文字に由来する国際基準を満たした衛生管理手法の一つです。完成品を抜き取り検査する方法とは異なり、食品の製造・出荷の工程で、どの段階で微生物や異物混入が起きる可能性があるかを予測・分析し、被害を未然に防ぐ方法です。
イノシシ、シカ肉の製造においても、捕獲した個体の搬入・受け入れからはく皮、解体、分割、梱包、出荷等という各工程において、どのような衛生管理上のリスクがあるかを予測し、その危害を防止するための重要管理点を設定し、そのポイントを連続的に監視、記録することで導入できます。
令和2年の食品衛生法改正により、HACCP に沿った衛生管理が義務化されました。HACCP の詳細については、厚生労働省のホームページなどを参考にするほか、地域の保健所に相談してください。

衛生管理ガイドラインとと畜場法