私は子供の頃から生き物が好きで、生き物に関わる仕事がしたいと思い就職活動をしていました。その中で、「生物に学び、自然に還る」というキャッチフレーズのとおり、弊社では自然環境や生物に係る仕事を幅広く行っており、「面白そうな会社だな」と思いました。さらに、調査からとりまとめまで全て行う珍しい会社であることが入社の決め手になりました。
森林に生息する生物の調査を主に行っています。驚くべきことに、近年は日本アルプスの稜線上にまでニホンジカやイノシシが上がってくるようになり、貴重な高山植物に被害をもたらしています。こうした山々を歩いて植生被害の状況を記録し、植生防護柵を設置した場所では高山植物が回復しているのかを検証しています。これらの結果を報告書にとりまとめ、行政の方が保全対策を考えるための手助けをしています。
また、猛禽類をはじめとした鳥類の調査にも携わっており、林道やソーラーパネルを設置する際の影響を調べ、影響の少ない事業の方法を提案したりしています。
生き物を相手にする楽しそうな仕事に思えるかもしれませんが、実は地味な仕事も多いです。植物調査では、1日中樹木の大きさを測り続けたり、猛禽類調査では1日中空を見続けたり……。そうして苦労して取ってきたデータを使って報告書をとりまとめ、成果が保全対策や政策に活用された時は、仕事としてのやりがいを強く感じます。 また、山登りが趣味なので、テントを担いで山の奥深くに分け入り、可憐な高山植物を見ながらアルプスの岩稜帯を登っているときは、贅沢な仕事だなぁと思います。(笑)